この記事では、オリエンテーリングをやるために必要な装備について説明していきます。
一通り読めば、『必要な装備』『入手先』『おすすめメーカー』について知ることが出来ます。
必要な装備一覧
大きく分類すると、以下のように分けられます。
- 動きやすい服装
- コンパス(方位磁石)
- シューズ
- 計時用のカード
- その他、補助用品
このなかで、1~4は必需品、5はオリエンテーリングを快適にしてくれる補助用品です。
1.動きやすい服装
汗をかいたり汚れても問題がなく、動きやすい服装がおすすめです。
イベントに参加すると、更衣室が用意されているので、普段着を着ていって会場で着替える、というのが一般的な流れです。
オリエンテーリングでは、地図を持って「走る」ことがあります。また、屋外で少なくとも15分程度は動き回り、必然的に汗をかいてしまうので、学校の部活と同様に着替えを持っていき着替えるのがよいでしょう。
さらに、藪などの障害物が少ない公園などで行う場合と、山で行う場合で求められる服装は変わってきます。
公園などで実施する場合(スプリント競技)
公園でランニングを行うのとほとんど変わらないので、『半袖・半ズボン』で競技をされる方が多いです。例えば以下の写真のような服装です。冬場は寒くなるので、防寒対策のためにウィンドブレーカーを羽織り、長袖・長ズボンにする方もいます。

山で実施する場合(フォレスト競技)
登山では植物によるかぶれや虫刺されを防止するために長袖・長ズボンが推奨されますが、オリエンテーリングでも考え方は似ています。ただし、山の中を走ることがあるので、動きやすさを優先するために半袖・長ズボンのスタイルで競技を行う方もいます。
また、山に入る場合は泥汚れや藪に引っかかり破れる恐れがあるので、汚れや引っ張りに強い素材がよいでしょう。ランニング用の速乾性のTシャツのような素材が適しています。
整備された登山道を走るトレイルランニングと異なり、道を外れたり藪の中に突っ込んでいくこともあるので、トレイルランニングで一般的なノースリーブや短めの半ズボンはあまり推奨されません。

上の写真の左・右の競技者の装備を並べると以下の写真のようになります。
(実際に着用しているものとは違いますが、アイテムの分類は同じです)

始める際は右の方のように少ない装備で試してみて、よりこだわりたくなったら左の方のように色々なアイテムを集めてみるとよいでしょう。自分に合う装備を探して収集するのも醍醐味の1つです。
おすすめのメーカー:TRIMTEX、Noname、FIREEなど
2.コンパス(方位磁石)
コンパスは、オリエンテーリングの必需品です。スタートして地図を渡されるのですが、紙の地図だけなのでカーナビのように勝手に方角を合わせてくれるわけではありません。正しい方角を知るために、コンパスが必要になります。
オリエンテーリングに使用するコンパスは形で大きく2つに分けられます。
親指にはめて使用する「サムコンパス」タイプと、片手で握って使用する「プレートコンパス」タイプです。一般的に、登山用品店で販売されているのは「プレートコンパス」です。

最初はどんなコンパスを買えばいいかわからない!という状態になると思いますが、そういった方のためにイベントでは貸出サービスを行っていることが多いです。大会当日、会場の受付で「コンパスを借りたい」という旨を伝えてみてください。
おすすめのメーカー:O-compass、SILVA、Kanpasなど
メーカーによって形・デザインは異なりますが、最も大事なのは「針の止まる速さ・安定感」と「針の見やすさ(太さ)」です。
ご自分でコンパスを購入したい!という方はこの記事の後ろに購入先の参考情報を掲載しておくので、ご参考ください。
3.シューズ
特に山でオリエンテーリングを行う際に重要になります。山で動く、となるとくるぶしまで覆われるハイカットの登山靴を想像しがちですが、オリエンテーリングでは走ることもあるので、あまり適していません。
山の中でもグリップが効き、かつ動きやすい「トレイルランニング用」のシューズが適しています。足裏にしっかりとした『ラグ』(地面を掴むためのツメのような突起)があること、上部が頑丈で破れづらいのが特徴です。
山の中は滑りやすい箇所も多いので、『ラグ』がないアスファルト用やトラックに適したランニングシューズやスニーカーは避けたほうがよいでしょう。
また、ラグにさらに滑り止め効果の高い金属ピンを装着した「ピン付きシューズ」も販売されています。大会の開催場所次第ではピン付きシューズの使用が禁止されるため、大会要項をよく確認しましょう。

トレイルランニングシューズは取り扱いのある店舗も少なく高価なので、比較的ラグと似た構造を持つサッカー用のスパイクシューズを用いる方もいます。国内の主要選手で最も使用率が高いのはinov8というブランドです。
おすすめのメーカー:inov8、Nvii、Salomon、VJ、SALMINGなど
色々と選んでから購入したい!という方はこの記事の後ろに購入のための参考情報を掲載しておくので、ご参考ください。
4.計時用のカード
オリエンテーリングではゴールした時点で「コースを正しく回ってきたこと」「タイム」の2つの情報が必要になります。この2点を確認するために用いられるのが計時用のカードです。
地図の〇の中心には「コントロール」と呼ばれ、オレンジと白の目印の旗(フラッグ)と計時用のカードをはめ込む器具が置いてあります。この器具にカードをはめ込むことで、「●番のコントロールを」「何時に」通過したかの情報をカードに記憶させることが出来ます。
この情報をゴールで読み込むことで、ちゃんとコースを全部回ってきたことの証明とタイムを読み取ることが出来ます。
計時用のカードと器具の組み合わせは大きく2つあります。
- Eカードとユニット
- SIカードとステーション
それぞれ写真付きで説明します。
1.Eカードとユニット
以下の写真のような器具です。Eカードは手のひらサイズです。紛失防止のためにカードにゴムバンドがついています。(はめる指は小指や親指が主流ですが人によって違います)
スタート時に個人個人Eカードを1枚ずつ持って出走し、ユニットと呼ばれると器具がコントロールに置かれているので、はめ込んで使います。はめ込み忘れると失格になるので注意しましょう。また、場所の違うコントロールには番号の異なるユニットが置かれているので、自分が正しいコントロールに辿り着いたのかは番号を見て確認しましょう。(自分が行くべき番号は地図に記載されています)

2.SIカードとステーション
SIカードといいますが、指先にはめるチップのような器具です。先の色付きの部分に記録媒体が入っており、ステーションに空いた「穴」に差し込んで使います。

また、この器具の発展形で「タッチフリー」と呼ばれる機構も登場しています。タッチフリーの特徴は、「穴に差し込まず、50cm程度まで近づけば反応する」というもので、よりスピーディな展開になる公園などの「スプリント競技」でよく用いられます。「SI-AC」と呼ばれる特別なSIカードが必要になります。(ステーション側でも特別な設定が必要です)

イベント参加時はEカードまたはSIカードを用意する必要がありますが、基本的に大会運営側がレンタル用のカードを用意してくれます。(1回あたり200~300円の費用は別途かかります)
参加頻度が増えてきて、レンタル費用がかさむと感じた場合は、個人での購入を検討するとよいでしょう。
●購入先
Eカードは「EMIT協会」:http://www.orienteering.com/~emit/
SIカードは「.com/pass」:https://dotcompass.ocnk.net/
または、SportIdent社と直接取引:https://www.sportident.com/p/card-reservation
5.その他、補助用品
その他、オリエンテーリングをより快適にしてくれるグッズを紹介します。
ディスクリプションホルダー
何番のコントロールがどんな場所に置かれているのか、を分かりやすく表現したものが「ディスクリプション」です。地図にも印刷されていますが、いちいち地図を開いて確認するのが面倒なので、スタート2-3分前にこのディスクリプションだけ別で事前に配布されます。その紙を入れておくための器具が、ディスクリプションホルダーです。腕に装着して使用します。

細かいディスクリプションの表現方法は国際的な競技規則で決まっており、以下のページから確認が出来ます。
ISCD2018(日本語版):https://www.orienteering.or.jp/archive/rule/ISCD2018-J.pdf
拡大鏡
主にサムコンパスに着用する地図用の拡大鏡です。地図が細かくて見づらい場合に効果を発揮します。マグニファイアーというとてもカッコいい名前がついています。
購入先(一例):https://www.kitahefu.com/item_SIGN080.html

指出しグローブ
手のひらを保護できるため、ふとした転倒時や岩場を移動する際に助けになってくれます。また、冬場の手の防寒にも利用できます。指先まであるグローブだと、地図やコンパスが扱いづらくなるため、指出しがおすすめです。

GPS付腕時計
オリエンテーリング中、自分がどのようなルートでコントロールまでたどり着いたかは、記憶を辿って思いだし、地図上に描いてみる、というやり方が一昔前までは主流でした。しかしながら、GPSによりランニングなどの移動の記録を簡単にとる技術が発達し、今やGPSを内蔵した時計が多数流通しています。オリエンテーリングでも同様に自分のレースを記録しておくことで、ルートや走行速度など様々な情報を得ることが出来ます。
ただし、オリエンテーリングでは山の中を走って、時には腕を木の幹にぶつけたりして衝撃が加わるシーンが多いため、Apple Watchのような普段使いのスマートウォッチを用いると故障のリスクがあります。耐久性も高く、GPSの精度もいいアウトドア用の腕時計がおすすめです。

おすすめメーカー:GARMIN、SUUNTO、POLARなど
その他にも、オリエンテーリング中に役に立つグッズはたくさんあります。(すねあてなど)
おすすめの入手先とメーカー

オリエンテーリング用のグッズは、日本製のものが少なく、海外から輸入される製品を代理店が通信販売している、という構造になっています。オリエンテーリング用の道具を扱っているだけあって、オリエンテーリング競技の経験者が運営していることがほとんど。簡単に紹介します。
O-support
日本代表経験者の小泉成行氏が運営。オリエンテーリングのグッズ販売やスキルアップの講習を行っている。通販がメインだが、規模の大きい大会では大会会場で出店している。NONAMEというウェアの日本代理店。
O-Ajari
こちらも日本代表経験のある田島氏が運営。オリエンテーリングのグッズ販売やイベント運営を実施している。通販サイトがメイン。TRIMTEXというウェアの日本代理店。
Skogmans Japan
VJというシューズメーカー、およびFIREEというウェアメーカーの日本代理店。オリエンテーリングトッププレイヤー・尾崎弘和氏が代表を務める。
SALMING JAPAN
Kitahefu合同会社を下部に持ち、SALMING以外の海外メーカーの輸入代理店としても機能している。日本オリエンテーリング協会の公式スポンサー。取り扱い商品数は圧倒的に多く、ウェア、シューズ、コンパス、グッズの全てを様々な選択肢の中から揃えることが出来る。
通販サイトはこちら
.com/pass
日本代表経験者である落合志保子氏が運営。計時システムであるSI(SportIndent)製品の取り扱いもあり、フラッグも購入できる。
ブライトコンパス
表向きはテレビ会議用機器販売会社だが、事業主がオリエンティアの新田見氏で、inov-8のシューズ販売もしている。店主がオリエンティアなので、サイズ感の相談や返品・交換の相談がしやすいのが特徴。
上記以外では、Amazon、TRADEINN、AliExpress、all4oといった一般的な通販サイトが利用できます。inov8のシューズは代理店での取り扱いが現在ない状況ですが、Amazonでは流通しています。また、アートスポーツ、石井スポーツ、L-Breathといった登山用品店に行くとシューズが置いてある場合もあるので、店舗を探して試し履きを行い、サイズ感を確かめてからAmazonなどの通販で購入するというプロセスがおすすめです。SALMINGは横浜マルイのスポーツマリオや赤羽の本店で取り扱いがあります。
all4O
https://www.all4o.com/orienteering
代理店はどこも通販サイトを持ち、取り扱いのある製品が一覧として見れるので、相場を見ながら気になった製品をぜひ問い合わせしてみてください!
(参考)筆者がよく使用するグッズ一覧




